2011年6月6日月曜日

年20ミリシーベルト問題

少し前のニュースになりますが。

文部科学省は5 月27 日付で「福島県内における児童生徒等が学校等において受ける線量低減に向けた当面の対応について」を福島県内の関係機関に通知。
①全校に積算線量計を配布し6月1日からモニタリングを実施する。
②今年度、学校において児童生徒等が受ける線量について、当面、1 ミリシーベルトを目指す。
③校庭・園庭の空間線量率が毎時1 マイクロシーベルト以上の学校の土壌除去について、財政支援を行う。
以上を表明しました。


福島県内の子供たち・・・被曝量年1ミリシーベルト以下を目指す、と文科省が表明してくれました!!
やった!!と思ったのですが、既に浴びてしまっている分を考えると非常に厳しい現実は変わっていません。。というか、今から1ミリシーベルト以下にするのは無理なのでは・・・と思います。

文部科学省の表明に対する、市民団体が指摘する問題点。


1.「今年度、1ミリシーベルト」の意味について
学校内における被ばく量の目標値であり、登下校も含め、学校外における被ばく量は含めない。
学校給食による内部被曝は含めない。
ほこりの吸引などによる内部被曝は含めない。
2011 年4 月の始業式から、来年3 月の終業式までの間であり、2011 年3 月の事故後の被ばく量は含めない。
計測は、学校に1台配布している積算線量計により、6 月1 日より開始する。なるべく子どもの行動を代表するような教師が持ち、始業から終業までを計測。4~5 月は、実測による積算線量から推測する。モニタリング結果は、これまで高い線量を示している55校は2週間に1回、それ以外は1か月に1回の報告とし、文科省のホームページで公開する。
文科省としても、学校外も含めて、トータルで最終的に1ミリシーベルトを目指すという認識でいる。学校内における「今年度1ミリシーベルト」は、このための通過点である。



2.「今年度1ミリシーベルト」を超えた場合の措置について
これはあくまで目標であり、超えた場合に何かの措置をとるわけではない。


3.毎時1 マイクロシーベルト以上の学校の土壌除去への財政支援について
1マイクロシーベルト/時の根拠について:いままでの経験上、土壌除去後の線量が1マイクロシーベルト/時であるため、それを根拠としている。投資するため効果が確実になることも考慮に入れた。
しかし1マイクロシーベルト以下の校庭の土壌除去により、効果が得られないことを実証したわけではない。
1マイクロシーベルト/時以下の校庭の除染は対象外。
費用が40 万円以下であると補助の対象にはならない(正確には市町村立の学校、県立
の学校、私立の幼稚園等によって金額に違いがある)。
先行して除染活動を行ったものについても、上記の要件を満たせば、補助の対象となる。



4.土壌除去以外の被ばく低減策への財政支援について
特に考えていない。


「今年度、1ミリシーベルトを目指す」という方針は、通学時を含めた学校外での被ばく量、内部被曝、2011 年3 月の被ばくを完全に除外して、「学校にいる間」だけに限定してしまっているのです。
なるほど・・・これで辻褄が合いました。
20ミリシーベルト許容するような通達から比べると、一歩前進したとは思うのですが、やはり子供達を守る気はないように感じてしまいます。
ただ、福島や関東圏のお母さん達をはじめ、声をあげる人達も増えてきたことは、きっと大きな変化に繋がると信じています。



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